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魚の保管のマメ知識について

食育推進委員会 委員長 三田 一也です。私たちが実施した「家族で食品ロス・ゼロチャレンジ 〜知ろう!減らそう!食品ロス〜」で勉強した家庭でできる食品ロス削減の工夫を紹介したいと思います。

家庭でも簡単にできる保存のコツを勉強していきましょう。今日のテーマは「魚の保存」です。

ここまでは野菜や肉の保管にについて勉強してきましたが、今回は家庭での保管は難しいものと考えがちな魚の保管方法について勉強してみたいと思います。

魚は肉と違い様々な魚種が存在する上に一匹丸ごとから切り身に始まり刺身、みそ漬け干物に至るまで加工方法も千差万別です。

今日は主にスーパーで売られている魚の切り身を家で保管する方法について勉強していきたいと思います。

1 魚の鮮度と保管が可能な期間

前回紹介した肉と違い魚は体内の水分量も多く、冷蔵庫で長期間保存するのは非常に難しいものです。

今回魚の保管期間については購入日の当日から翌日にかけての保管について勉強したいと思います(魚種によっては水分を調整し冷温保管をすることにより長期熟成を図ることができる魚種もありますが、肉ほど一般的ではありませんので本稿では取り扱いません)。

魚の鮮度は身のハリや匂い、ドリップが多く出ていないかという点に注意をして確認しましょう。魚も空気や水気と遮断することで鮮度の維持が可能になるという点は肉の基本と同じですので覚えていてください。

2 冷蔵室での保管の基本

まず家庭の冷蔵庫で魚を翌日以降に食べるために保存する場合は、冷風の吹き出し口や扉のあるチルドルーム、氷温庫に保管するようにしましょう。また、買ってきたトレーのまま保管するのではなく肉と同じように包み直しをするのが鮮度維持のコツとなります。私自身買ってきたトレーのまま冷蔵庫で保管しがちですがこのひと手間が魚を長持ちさせることになります。

包み直しを行う大きな目的の一つは吸水シートの取り換えにあります。近年魚の切り身を販売する量販店では魚とトレーの間に吸水シートを敷いていることが多くあります。これは魚から出たドリップが魚の切り身に直接触れて切り身が傷むのを防ぐために使用しているものなのですが、家庭についた時には大分ドリップを吸った状態になっています。ですので家庭で切り身を保管する時には切り身をトレーから取り出し、キッチンペーパーで包みサランラップや密閉性の高い袋等で空気に触れないよう密閉して保管すると良いでしょう。できるだけ空気に触れることのないようぴったりと包むようにしてください。

3 調理による保管

次に紹介するのは少し調理をしたうえで魚を保管する方法です。水分を減らしたり空気との接触を遮断する調理を行うことにより魚を長持ちさせることが可能になります。ここでは代表的な手法を紹介してみたいと思います。

(1)塩を使った保管法

塩鮭、塩サバ、塩を使った保管は昔から行われる保管の方法です。この保管法は塩分の濃度を心得ておけば自宅でもつくることが可能ですので是非家庭でも実践して頂きたいと思います。

まず生のままで保管をする場合の塩分量は魚の約4%、十分に擦りこみ冷蔵庫で保管します。保管に当たってはラップや密封できる袋を使用して身を乾燥から守るようにしてください。

次に冷凍保存する場合の塩分はもう少し少なめの魚の約2%で。生の時以上に保管には注意をしてひと切れずつラップに包んで冷凍庫で保管するようにしましょう。冷凍保管の期限は肉と同様長くとも1か月程度、冷凍庫内の乾燥が始まる前に消費するようにしましょう。

(2)調味料を使った保管法

続いては調味料を使った保管の方法です。いずれの場合も魚の水分を取り除くために振り塩をして水分を抜くようにしましょう。

しょうゆを使って魚を漬ける場合には魚に切り目を入れ、しょうゆと酒が1:1になるように混和した調味液を魚の切り身と共に密封容器に入れ1日程度冷蔵庫で寝かすようにしましょう。 冷凍する場合は1きれずつ取ってキッチンペーパーで水分を取って密封容器やラップに包んで冷凍するようにしてください。

次にみそ漬けにする場合は水分の抜けた切り身をキッチンペーパーやガーゼで包み、その上からお好みの味噌を塗ったラップで包むようにして1日程度冷蔵庫で寝かすようにしましょう。

このほかにも最近流行の塩麹に漬ける方法や、オリーブオイルにローリエやにんにくを加え湯漬けにして保管する方法など様々な方法が紹介されています。

以上、最終回として魚の保管について勉強してみました。私たち食育推進委員会の活動ととおして家庭での食品保管のヒントを得ていただくことはできましたでしょうか。事業で私たちが発信したかった食品ロス削減に向けた取組を私たちや皆さんで実施することで、持続可能な地域を作っていきましょう。ご協力ありがとうございました。

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